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高可用性ロードバランス(HALB)

Parallels RAS の高可用性ロードバランス(HALB)は、RAS Secure Gateway の負荷分散を行う機能です。Parallels HALB アプライアンスは、ロードバランサーが組み込まれている仮想マシンで、オペレーティングシステムがインストールされ、関連するすべての設定が事前に構成されています。

Parallels HALB アプライアンスは次のハイパーバイザーで利用できます。

  • Microsoft Hyper-V
  • VMware

他のハイパーバイザーを使用することも可能ですが、サポートはベストエフォートとして提供されることに注意してください。Parallels RAS HALB アプライアンスは、さまざまなハイパーバイザーが標準でサポートしている Open Virtualization Platform(OVA)フォーマットを使用します。

HALB はサイトレベルの Parallels RAS で展開されます。サイトごとに複数の HALB 構成を持つことができ、これを仮想サーバーと呼びます。各仮想サーバーは、固有の IP アドレス(仮想 IP または VIP と呼ばれる)を持ち、実際のロードバランスを実行する 1 つ以上の HALB アプライアンス(仮想サーバーコンテキストでは HALB デバイスとも呼ばれる)が割り当てられます。HALB 仮想サーバーは、HALB デバイスを仮想的に表現したものです。HALB デバイスが適切に設定されている場合、HALB デバイスにトラフィックを分配します。特定の仮想サーバーの IP アドレスは、クライアントソフトウェアにとって唯一の接点であるため、仮想サーバーごとに 2 つ以上の HALB デバイスを用意して冗長性を確保することをお勧めします。

1 台の仮想サーバーに割り当てられた複数の HALB デバイスを同時に実行し、1 台をプライマリ、他の 1 台をセカンダリとして動作させることができます。仮想サーバーに割り当てられた HALB デバイスが多いほど、ダウンタイム発生の可能性が低くなります。仮想サーバーにはプライマリ HALB デバイスの IP アドレスが割り当てられ、セカンダリ HALB デバイスと共有されます。プライマリ HALB デバイスに障害が発生した場合、セカンダリがプライマリに昇格し、クライアント接続用に同じ IP アドレスを使用してプライマリの機能を引き継ぎます。

注: セカンダリ HALB デバイスがプライマリに昇格するとき、最大 2 回の切断が発生する可能性があることに留意してください。最初の切断は、1 つの HALB デバイスがダウンするときに発生します。2 回目の切断は、そのデバイスがオンラインに戻るときに発生する可能性があります。仮想 IP アドレスをダウンした HALB デバイスから別の HALB デバイスに転送する必要があるため、この切断を回避することはできません。つまり、最初のデバイスは、この IP アドレスでの通信を停止せざるを得ず、他のデバイスが通信を開始するまでの間、通信は切断されます。切断してもユーザーセッションには影響しないことに注意してください。ユーザーはセッションに再接続することができ、ユーザーデータが失われることはありません。

高可用性ロードバランスのセットアップは次の手順で実行します。

  1. 1 つまたは複数の Parallels HALB アプライアンス(デバイス)を展開します。
  2. RAS Console で 1 つまたは複数の仮想サーバーを構成します。

次に、Parallels HALB アプライアンスをダウンロードし展開する方法について説明します。

この章の構成

Parallels HALB アプライアンスを展開する

HALB 仮想サーバーの追加

HALB デバイスステータスとバージョン番号

HALB のメンテナンス

HALB 接続とセッション情報

HALB アプライアンスのパスワードの変更